遠音

遠TONE音について(小野美穂子より)

箏(琴)(こと)はどうしてあんなに強く弾くんだろう? 私も以前は邦楽の世界で強く弾くことに一生懸命でした。 若かったし、負けたくなかったし・・・・
でも、いつも負けていたような気がします。 というのは、どうしても音の大きさだけでは表現できないことがあります。
優しく弾きたいところもあります。 だから常に強く弾くことはできなかったんです。

そんなかんじで、何となく「みんなについて行けない」と思っていたときに 「良かったらグループに参加してくれませんか?」「チューニングとリズムがとても良かったです」とわざわざ声をかけてくれた人がいました。 今まで褒められたことのない内容でした。

いろいろ話を聞くと、「今の箏(琴)はむやみに強く弾きすぎです、普通の人が普通に聞けるように、普通に弾ける人を探しています」(今の主人遠TONE音の三塚です)

「音が小さいのは演奏者の責任だけではない、コンサート用に改造が進まなかった楽器の音量が小さいのは当たり前。その楽器で大きな音を出そうとすると無理がある。まずはその楽器が一番きれいに鳴るように弾いて下さい、音が小さければ電気的に増幅します」と、最初からPAは必要でギターのように「エレクトリックアコースティック」の箏(琴)が無いのはおかしいというような考え方の人でした。

ソプラノ箏
彼は「箏(琴)の音域はビオラだ」といいます。
17絃箏はチェロ、だとするとバイオリン音域の箏(琴)が必要だといい、実は自分で制作者に依頼して作らせていました。
高い音が重要なので巾の柱はちゃんと箏(琴)の上に乗っかるように作ってありました。
尺八吹きなのにずいぶん箏(琴)に思い入れがあったのですね。

エレクトリック箏(琴)の誕生
そんな出会いがあって、三塚はほとんど毎日箏(琴)のためにマイクやらなにやらよくわからないものを作っていました。
私のおこと(箏)には孔をあけられたり、ねじを刺されたり・・・・でも、たいした箏(琴)を持っていなかったし、それに何となくかっこよくも感じていました。 手作りマイクもだんだん小さくなり、今の形になって「エレクトリック箏(琴)」の完成です。

遠TONE音結成

こうした楽器の研究や、実験や制作をしながら活動しているうちに、北海道出身のバラード歌手 倉橋るい子さんのツアーに参加することになりました。
エレキギターやキーボード、ドラム、といった編成の中に箏(琴)と尺八が入るのですが、何の問題もなく・・・・・どころか、エレクトリックの17絃はベースの人も「かっこいいですね」と近寄ってくるほどでした。
その中でリーダーだった曽山と意気投合、全員、それまでの活動をやめて遠TONE音一本に絞る・・・という大胆な行動に出てしまったんです。
良かったのか?悪かったのか?

良かったかな?


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